どうもー大葉せんせいです!
2019年のアカデミー作品賞に『グリーンブック』が選ばれましたね!
みなさん観ましたか?
素晴らしい作品なので、観にいくことをお勧めします!
なんで観にいくべきなのかを5つのポイントをまとめました!!
この映画の一番スゴイ点は、見終わったあと、自分の差別心に気づけること……
バディもの、ロードムービーものとして
この映画の素晴らしいところは、テーマが「差別」なのに、重くなりすぎていないところにあります!
「差別」をテーマに多くのメッセージを伝えようとすると、重くなってしまいがちですよね。
しかし「グリーンブック」は笑えるところもあるし、バディものとして観ても面白い、ロードムービーとして観ても面白いんです!
芸術的な映画っていうだけじゃなくて、エンターテイメントとして面白い!
「グリーンブック」は、内容的には重い雰囲気が流れているワケではありません。
でも伝わってくるものは、もの凄く多いです。
音楽が素晴らしい
『グリーンブック』は、音楽映画としてみても最高!
音楽家・ドクターシャーリーを題材にした映画なので、ドクターシャーリーの音楽が多く登場します。
このドクターシャーリーの音楽がとにかく最高。
1962年の黒人音楽といえば、R&B・ジャズなんですけど、ドクターシャーリーの音楽はどちらでもありません。
クラシックとジャズの間のような音楽で、言ってしまえば「ドクターシャーリーの音楽」なのです!!
他に似た音楽はありません!
劇中で演奏される音楽は、どれも熱いものになっているので、ぜひ劇場で聴きましょう!!
差別問題を考える
この映画のテーマは「差別」。
映画を観終わったあと、誰もが自分の態度を反省すると思います。
映画でどういった差別について言及されるのか紹介します!
黒人差別
映画の題材の音楽家である、ドクターシャーリーが黒人です。
1962年といえば、南北戦争から100年が経っているので、もちろん奴隷制は廃止されています。
ですが南部では、黒人たちは奴隷のような扱いを受け続けていたんですね。
どんな差別があったのかは知っているつもりだったんですが、映像を見るとやっぱり考えさせれます…
この映画のスゴイところは、黒人差別を悲しい出来事として描いていないこと。
黒人はこんなに可哀想だと描くのは簡単です。しかし、それでは黒人たちの尊厳は守れない映画になっていたと思います。
しかし『グリーンブック』はドクターシャーリーという黒人を通して、差別を描くことで、黒人を尊厳を尊重しつつ、考えさせれれる映画になっているのです!
イタリア系差別
差別問題というと、黒人差別が取り上げられることが多いですよね。
しかしイタリア系移民差別も、かなり酷いものがあったそうです。
実は主人公のトニーは、イタリア系移民なので被差別民なのです。
しかし最初のトニーは、黒人を差別しています。
立場が弱い人は、自分の立場が危うくなるのを気にして、さらに立場が低い人にキツくあたるんですよね。
イタリア系移民差別問題について、詳しく知りたい人は、サッコバンセッティ事件を調べてみてください。
同性愛差別
ドクターシャーリーは黒人で、性的マイノリティーでもありました。
劇中で男性と一緒にいたという理由で、逮捕されるシーンがあります。
1962年のアメリカでは、同性愛は犯罪だったんですね。
今の世界の価値観だと、性的指向は個性だと広く認識されているので、世界は50年で大きく変わったんだということを実感しました。
そんな半世紀の人類の進歩感じ取れる映画なので、ぜひ観にいって欲しいと思います!
世界史として
南北戦争戦争から100年後の1962年が舞台になっています。
南北戦争で奴隷制が廃止されたといっても、根強い黒人差別が残っていたんですね。
黒人差別の勉強って、小中学校の授業で絶対にやりますよね。キング牧師の話とか。
授業で先生から聞く、黒人差別の話よりも明らかに勉強になりました…
黒人はバーに行っただけで、リンチされるんです。でも黒人たちは強く生きています。
そのカッコよさが、本当にあった事実なのだと、真実味を増してくれているのでしょう。
演技を説明しないカッコよさ
主人公のトニーの家でのシーン。
トニーが、黒人の作業員が使ったコップを無言で捨てます。
ここで思ったのは、
「説明ゼリフも無いのに分かりやすいシーンだなぁー」
「日本の映画だったら、コップを捨てるときに、『汚ねぇ』とかセリフを言わせるんだろうなー」ってことでした。
監督のピーター・ファレリーは今まで、バカな映画ばっかり撮ってきた監督なので、分かりやすく映画を撮るのが上手いのかもしれませんね!笑
まとめ、自分の中にある差別に気づく
グリーンブックの凄さは、重くなりがちなテーマを重く描くことなく、しっかりと映画のテーマ性を伝えたこと!
グリーンブックのテーマは「差別」です。
- 黒人差別
- イタリア系移民差別
- 同性愛差別
など、色々な差別を描いています。
このテーマ性を伝えたい場合、過去にどんな酷い差別があったのかを描くのが正攻法ですよね。
ただ、そうすると映画の内容が重くなってしまいます。内容が重い映画は、流行りません。
重い映画は、多くの人が観にいく映画になりにくいんですよね。
重い映画は、テーマは伝わっても、多くの人に伝えられないという欠点がありました。
しかしグリーンブックのテーマは決して重く描かれていない。むしろ笑えるシーンも多くあります。
ここが本当にグリーンブックの素晴らしい点なんですけど、テーマを重く描いていないのに、伝わってくるメッセージはもの凄く多いという点。
重い映画にしないことで、多くの人が観に行きますし、テーマも伝わるという。凄いことをやっている映画です。笑
そりゃーアカデミー作品賞取りますよ!!
それでは〜、大葉せんせいでした!