【オススメ漫画】3月のライオンは何故おもしろいのか?【天才漫画家 羽海野チカとは】

3月のライオンは知ってのとおり、羽海野チカ原作の漫画です

1巻が発売されてから久しいですが、私は最近全巻を読みきりました!

なので、3月のライオンがなぜ面白いのか考えてみます!!

将棋という題材

みなさん、3月のライオンの連載が始まったとき、なんで将棋なのだろうか?と多くの人が考えたと思います?

大葉せんせい自身も「将棋かー、とっつきにくいなー」と思いました。

 

羽海野チカの前作、『ハチミツとクローバー』は、美大という場所設定がウケていた面がありましたよね。

しかし一転して、将棋。

 

美大は、誰しもが憧れる面があったと思いますが、将棋に関しては、憧れたことがある人は少ないと思われます。

つまり、将棋が共感を得にくい題材と言えるのです。

 

羽海野チカは、3月のライオン巻末のコラムで、なぜ将棋を題材にしたかという話をしていました。

そのコラムによると…「気になってしまったから」と。

 

なぜ羽海野チカは、漫画の題材として将棋が気になったのか?

自分が思うに「プロ棋士」と「漫画家」に職業に共通点があったからじゃないかと。

漫画家はどういう職業だろうか?

羽海野チカは3月のライオンをヤングアニマルで連載していますが、

ハチミツとクローバーは、女性向け漫画雑誌の【ヤングユー】と【コーラス】に掲載されていた漫画です。

『ハチミツとクローバー』は、羽海野チカ自身も女性であるため、漫画の作りとしては、少女漫画作りに近くなっています。

少女漫画の特徴とは、人の内面描写に重きを置くこと。

羽海野チカの内面描写が卓越しているのは、ハチクロを読んだ人間なら異論がないはず。

その内面描写を最大限発揮できる題材はなんでしょうか?

少女漫画の題材としてよくあるのは、恋愛もの。

なぜかというと、恋愛が人の内面で起きているから。

加えて、皆が経験していて、共感できるという事も強い思います。

 

そして、将棋はどうでしょうか?

将棋は、メンタルのスポーツと言われるほど、共感は出来にくいが、人間の内面を表現するにあたっては最高の題材です。

共感を捨てても面白い漫画を描けるという、羽海野チカの強気の現れかもしれませんね。

羽海野チカの心情描写

羽海野チカという人間

羽海野チカといえば心情描写が、うまいと言われているが

それは、なぜだろうか?

2017年4月号のFRaU(雑誌)のインタビューではこう語っていました。

「就職するまで、友達もいなかった。オシャレもしたことがない。美大にも行ったことはない」

 

羽海野チカは、子供時代から、あまり友達はいなかったそう

(後に、サンリオに就職するまで、人間関係に恵まれなかったよう)

3月のライオンの主人公 桐山零は小学生時代も中学生時代も友達がいない様子が描かれている。

これは、羽海野チカの実体験に基づいた描写になっているのです。

 

実体験に基づいたことであるから、真実味がすごくあって、一人で学生時代を過ごした人間が何を思い、何を考えるのか、実際のところ、それを体験した人が一番理解できることだろう。

橋を使った表現

 

3月のライオンでは、よく橋が出てきます。これは何を表現しているのだろうか?

この橋は、主人公の住む街 6月町 と 3月町を結んでいる橋。

6月町では、主人公は1人暮らしをしていて、部屋には布団しかなく、生活感のない部屋で生活しています。

3月町では、主人公に何かと世話をしてくれている家族が住んでいて、主人公も3月町の方が居心地が良さそう。

 

主人公 桐山零は最初、人間にあまり心を開かない人間だったが、この3月町の家族の影響で少しずつ、人間らしい感情を取り戻していく。

この事から、この橋は「主人公」と「その他の人間をつなぐ物」として漫画内でも描かれているのです!

こんな事誰が思いつくだろうか?

また、橋が主人公の上にある画像はいかがでしょうか?

これは、橋の上を歩いている画像と比べると非常に圧迫感があります!

主人公も思いつめた表情。橋は、主人公の決断や葛藤を表現し、苦しい感情を表現するのに使われているのです。

 

羽海野チカの担当の編集者は

「羽海野チカの感受性は人の1000倍」と語っていましたが、物語の描くにあたって、橋をこんなに上手く使うとは

羽海野チカはやっぱり天才ですよねー。

島田八段から見る、キャラクターの描き方

島田八段は中年の将棋棋士で、病弱、薄毛とカッコよくは描かれていません。

しかし、島田八段は、かっこいいキャラクターとして人気なのは、なぜでしょうか?

 

実は、島田八段には、羽海野チカのキャラクターを描くうまさが濃縮されているのです。

 

島田八段のかっこよさは、そこらへんの漫画とは、描き方が違います!

面白くない漫画でよく見るのが、かっこいいセリフを言わせるという事

これでは、こう書けばカッコいいだろう?という作者の安直さが透けて見えますよね笑。

 

羽海野チカならば、カッコいいキャラを描くとき、かっこいいセリフなどは必要としません。

そのキャラクターの背負っているもの、人生を見せるのです。

『3月のライオン』の中に、島田八段が何を考えて将棋を指しているのか?というエピソードがあります。

島田八段の人生をかけて将棋に打ち込む姿は誰しもが、カッコいいと感じるでしょう。

群像劇としての面白さ

3月のライオンのお話の軸は、主人公は桐山零ですが、それと並行的に行われるキャラクターの掘り下げます。

その掘り下げるキャラを描くのが非常に上手い。

 

3月のライオンに捨てキャラなしで!

3月のライオンには、多くのキャラが出てきますが、その全員が善悪で語ることは出来ません。

一見、悪いキャラに見えても、違う一面があるのです。

人間という、多層的な生き物を1つのキャラをさまざまなレイヤーで描くことで表現しているのでしょう。

例えば

このキャラクターは9巻で初登場する、滑川臨也七段

この不吉なキャラは主人公の敵として登場して、初登場のときは、愛着やキャラのかっこよさを描くような掘り下げるキャラではないと思っていました。

まあ、ポッと出のキャラで、使い捨てのキャラだろうと…

 

だが、違った!!

 

この滑川臨也七段もかっこいい!!

このキャラクターにも、今までの人生があって、将棋を指しているです。。

羽海野チカは、全部のキャラクター掘り下げる!

羽海野チカは、すべてのキャラクターを掘り下げていきます。

しかし、全員を掘り下げるからって冗長にならないのです。

そのバランスが素晴らしい。こんな事、羽海野チカしかできない!

 

『ハチミツとクローバー』でも群像劇の描き方は非常にうまかったですが、さらに磨きがかかったように思えるました。

時間進行による成長

 

キャラクターの時間経過による成長

上の画像が1巻の主人公 桐山零

下の画像が13巻付近の桐山零である。

 

見た目が成長していますね。

3月のライオンでは1巻が始まってから、13巻に至るまで、漫画内で1年ほどの時間が経過している。

この時間経過は羽海野チカの特徴で、『ハチミツとクローバー』は、森田さんは、最初大学4年生として登場します。

しかし、ハチクロの世界の進行とともに4つ学年をあげて、8年生という破天荒な設定になってしまったのです。

 

何で、こんな破天荒な設定にしてしまったのかというと、時間を進行させたかったから。

漫画内で時間を経過させる効果は、時間を進行させる事で、人を成長させることが出来るのです。

 

3月のライオンでは、1年の時間経過ではありますが、主人公の見た目も内面も大きく成長しました。

ヤングアニマルで連載しているということもあり、青年漫画としても楽しめる作りになっているのです。

最後に

映画より、漫画がオススメ!

3月のライオンは映画も傑作!!!!

しかし、漫画の方がオススメ!

 

何でかというと、羽海野チカの漫画はギャグが面白いから。

映画は映像なのでどうしてもギャグが表現しにくい。

そのため映画では漫画に豊富にあるギャグシーンを無くし

シリアスが多めの内容になっているのです!

だからみんなで漫画を読もうよ!!