『君の名は』がヒットして、新海誠監督が大注目されて、宮崎駿と細田守以外の監督にもスポットライトが当たるようになってきました。
監督に注目してアニメを観るというのも、なかなか面白いアニメの見方かなーと思っております。
ということで、最近注目しているアニメ監督を紹介していきます。紹介する監督は、独断と偏見で選らびました。
湯浅政明 監督
最近NHKで放送している『映像研には手を出すな』の監督をして注目されています。
湯浅監督は、古くは『マインドゲーム』という今田耕司が主役の声をやっているヘンテコな映画を作って、一部で熱狂的なファンを獲得しました。
星野源なんかが『マインドゲーム』を好きだと発言していましたが、星野源みたいな一部の感性強い系の人にしかウケませんでした。
しかし次第に時代が追いついてきたのか、湯浅監督の作家性がウケるようになってきました。
大転換点は、やっぱり『ピンポン』でしょう。松本大洋の絵とパースの狂った演出が合わさって、妙な熱量を感じれるアニメになっていました。
最近では、『夜明け告げるルーの歌』『夜は短し歩けよ乙女』『君と波に乗れたら』などの劇場アニメを乱発する人気監督になっています。ただ個人的には、あまり面白くありませんが…
湯浅監督といえば『ピンポン』『四畳半神話体系』『映像研には手を出すな』という風にテレビアニメが神的に面白い監督です。そういう点では、三谷幸喜と同じですね笑
監督にも、劇場版向きな人とテレビシリーズ向きの人がいるのでしょう。
オススメは、『ピンポン』ですね。
渡辺 歩 監督
渡辺歩監督は、全然話題になりません笑
Wikipediaも参加作品が書いてあるだけで謎な人なんですけど、監督作品はかなり面白いですね。
特に劇場版だと、『のび太の恐竜2006』と『海獣の子供』とか。
テレビシリーズだと、『恋は雨上がりのように』『グラゼニ』『宇宙兄弟』とか。
という風に大ヒットはしないが、アニメファンの間でヒットするようなアニメばかり作っています。
特に来歴の中で特筆すべき出来事といえば、ドラえもんの『返ってきたドラえもん』『のび太の結婚前夜』『おばあちゃんの思い出』『僕が生まれた日』なんかの監督をしているということ。つまりドラえもんレジェンドだってことです。
ドラえもんの神エピソードとして語れている作品をことごとく監督しています。ヤバすぎ!
劇場版最新作の『海獣の子供』もアニメファンの間で大ヒットするような素晴らしい作品でした。
もし次に劇場版の映画をやるということであれば、必ず見たほうがいい監督ですね。
オススメは、『海獣の子供』です!
堤大介 監督
堤大介監督は、あまり有名ではないかもしれません。
堤大介氏は、ピクサーで色彩や照明の監督をしていたイラストレーターです。
2014年には、ショートアニメ『The dam Keeper』を共同監督しました。なんとこのアニメはアカデミー賞短編アニメーション部門にもノミネートされています。
2016年には、川村元気作の絵本『ムーム』をアニメ化しています。
どんなアニメを作るのかというと、『The dam Keeper』を見ていただければ分かるかと。
最高ですね!
オススメは、『moom』です!
長井龍雪 監督
長井龍雪監督といえば、秩父三部作
- 『あの日見た花の名前を僕たちはまた知らない』
- 『心が叫びたがってるんだ』
- 『空の青さを知る人よ』
以上が秩父三部作。それにに加えて、テレビシリーズの『とらドラ』の監督といえば、長井龍雪がどんな存在か分かる人もいると思います。
長井龍雪監督の作家性は、青春時代の感情を緻密に描けること。それらの作品はどれも、等身大の高校生が主人公なので、特に派手な魔法やアクションがある作品ではありません。なのにめちゃくちゃ面白くて、大ヒットしたということは、異常なまでに心理描写が上手いということですね。
心理描写が得意ということで、普段アニメを見ない人が見ても面白いアニメを作ってくれます。
『あの花』も『ここさけ』も実写映画化をしているくらいですからね。どれだけアニメなのに心理描写を緻密に描いているか分かるかと。
秩父三部作を完結させて、今後何をしてくのか注目の監督です。
オススメは、『あの花』と『ここさけ』ですね。
伊藤智彦 監督
伊藤智彦監督は、テレビシリーズ『ソードアートオンライン』『僕だけがいない街』というどちらも社会現象にまでなった作品の監督です。
さらに劇場版『ソードアートオンライン オーディナルスケール』『helloworld』を監督しています。
さらに『サマーウォーズ』の助監督をしています。つまりここまで上げた作品から何が導かれるのかというと、SF作品が得意ってこと。
現代にない未来のビジュアルを作り上げるのが得意な監督なんですね。
これから科学はどんどん発展していくので、SFがチンケな演出だと冷めてしまいます。その辺を上手くやっているのは、意外と伊藤智彦ぐらいのもの。
名前を出すのは控えますが、他の監督はあまりSF得意じゃないんだろうなーという人も多いですからね。
オススメは、『ソードアートオンライン』ですね!
山田尚子 監督
山田尚子さんといえば、京アニの若手やり手監督で、『けいおん』『たまこラブストーリー』『リズと青い鳥』『聲の形』を監督しています。
特徴は、内面描写がうますぎること。内面描写でいうと、長井龍雪監督や新海誠監督と山田尚子監督が群を抜いている感じですね。
とくに『聲の形』は、内面描写が極まったアニメの1つなので、少女漫画をよく読んでいるという人は、山田尚子監督の作品を見てみてください。
あと個人的にめちゃくちゃ応援しています。新作が出たら見に行きましょう。
オススメは、『聲の形』です!
片渕須直 監督
片渕須直監督は、『この世界の片隅に』『マイマイ新子と千年の魔法』『BLACK LAGOON』などの監督ですね。
片渕須直監督といえば、演技や演出がうますぎること。珍しく、正統派のアニメ監督と言えるでしょう。
演技とは、アニメキャラを動きで感情などを表現することです。例えば『この世界の片隅に』では、大人になってから幼なじみと再開した夜なんて、もう演技がバツグン。「あああああああ」って声が出そうなほどのシーンになっていました。
片渕須直監督は、『この世界の片隅に』をやるときに、ものすごい取材をしています。アニメに出てくる街並みも実際の街並みを再現していますし、天気も本当の天気と同じにしてあります。
日経ビジネスオンラインでも、『この世界の片隅に』は1次資料の塊だなんて書かれているレベルです。
正統派アニメの完成を見たいのであれば、片渕須直監督の作品をオススメします。
オススメは、『この世界の片隅に』です!
川村元気プロデューサー
最後に監督ではない人を紹介します。それが川村元気プロデューサー。昨今の劇場アニメブームのフィクサーであり、脚本までやっています。
プロデュース作品は、『君の名は』『未来のミライ』『空の青さを知る人よ』。
脚本では、『ドラえもん のび太の宝島』『ドラえもん のび太の新恐竜』をてがけています。
なかなかエグいレベルの経歴になっています。すごい経歴でいうと、東京オリンピックの開閉会式のプランニングまでやっています笑。
映画監督や小説までやっているので、作家性を持ち合わせたプロデューサーということですね。
この人がプロデュースするだけで、注目映画になることは間違いありません。