
めちゃくちゃ高級食パンのお店って増えましたよね。
- 「乃が美」とか
- 「銀座に志かわ」とか
- 「CAFE&BAKERY MIYABI(ミヤビ)」とか
他にもたくさん高い食パンを売っているところがあります。
しかもそのどれもが、めちゃくちゃ売れている。
これなんでなんでしょうか?
大葉せんせいも「乃が美」食パンを食べたことあります。
確かに美味しいんですけど、高いお金出して並んでまで、食べるものではないと思いました。
でも、いまだにブームは続いている様子。
なので今回は、高級食パンがなんで流行っているのかを考えていきます。
高級食パンとは
そもそも高級食パンとはどんなものかというと、「乃が美」というお店が元祖だと言われている、たっかい食パンのこと。
例えば「乃が美」の食パンは1斤432円。上の画像のサイズは800円ほどします。市販の食パンの約4倍の値段ですね。
青山にある「CENTRE THE BAKERY(セントル ザ・ベーカリー)」なんて、1斤800円もします笑。
そんな食パンを買う人がいるのかと疑問に思ってしまいますけど、凄まじく売れています。
これはタピオカと同じで、明らかにブームなんですよね。
なんでブームが起こっているのか解説していきます。
入手が困難という希少価値
高級食パンが、ものすごく流行っているんですけど、流行っているのには理由があります。
販売戦略が上手いんですよね。
高級食パンはどこも販売数に制限をかけています。
1日500個とか、1000個とか。
こういった販売数を制限することで、早めに売り切れるんですよね。
人間は、希少なものに価値を感じるという心理的な性質を持っています。
なので販売数が制限されて、早めに売り切れるものには希少価値を感じてしまい、価値があると考えてしまうんですすよね。
これが販売個数の制限がなくなって、いつでも買えるようになったら、今のようなブームは持続しない可能性があります。
味付けが市販と違う【ニューコーク事件】
加えて高級食パンの希少性をさらに高めている手法があります。
それが高級食パンの味付けが、市販の食パンと違うこと。
しっとりとしていて、甘い味が付いているんですよね。
この味付けが希少性を高めてます。
例えば昔、コカコーラの味をリニューアルしようという試みがありました。
ブラインドテストをなんどもおこなって、リニューアルした方のコーラの方が美味しいと答えた人が多く、売上増加も見込まれていました。
しかしリニューアルしてから、コカコーラの売上げは激減したのです。
コーラは美味しくなったはずなのに、なんで売上げは落ちてしまったんでしょうか?
これが希少性という心理現象で解説することが出来ます。
人間は、希少なものの価値を高く評価してしまう心理があります。
つまりコーラのブライドテストのとき、試飲した人が希少な方に価値を感じて、リニューアル版を美味しいと答えてしまったのです。
実際に販売されてからは、元の味に戻せという意見が多く、結局元の味に戻してしまいました。
これがニューコーク事件
このニューコーク事件から何がわかるのかというと、人は珍しい味付けに価値を感じ、美味しいと評価するということ。
つまり高級食パンは、市販の食パンには無い味付けをすることで、希少価値を生み出しているのです。
本当に高級食パンが美味しいのかというと、美味しいんですけど、それ以上に珍しいから美味しいと感じるのです。
そもそも生クリーム・バターを大量に使ったデニッシュ状態
大葉せんせいも「乃が美」の食パンを実際に食べてみました。
「乃が美」の食パンの特徴は、トーストにしなくても美味しいっていうのが特徴。
確かに、スゴく美味しかったんですけど、疑問もありました…
これって食パンじゃないパンだよね笑。あと432円払って、予約してまで買うパンではないような。
高級食パンはしっとりとしていて、少し甘いのが特徴です。
じゃあ何で作っているのかというと…
小麦だけではなく、生クリーム、バターまで徹底して素材を吟味いたしました。また蜂蜜を配合したことで、ほのかで上品な甘みが広がる「生」食パンです。
このレシピによると、食パンには
あいりおーさんの「シンプル食パン」レシピ。製菓・製パン材料・調理器具の通販サイト【cotta*コッタ】では、人気・おすす…
蜂蜜は使わないそうです。高級食パンは、そりゃ甘くなるよね。
次に「CAFE&BAKERY MIYABI(ミヤビ)」の高級食パンをみてください。
ミヤビの食パンはまるでデニッシュみたいですよね。というか名前がデニッシュ食パンですからね。
これって食パンというより、デニッシュを四角く焼いたものを食パンとして売っているんですよね。
これらの今ままでの食パンじゃないものを食パンとして売ることで、希少性を生み出しているんです。
これがもし高級デニッシュとして売り出されていたら、ここまで流行っていたようには思えません。
食パンじゃないものを食パンとして売り出したからこそ、希少性によってここまでヒットしたのです。
販売戦略うますぎですよね笑。
【まとめ】高級食パンは希少性によってヒットしているので長続きしない
高級食パンがなんでヒットしているのか考えてきました。
なんで高級食パンがヒットしているのかというと、希少性からです。
実は希少性による大ヒットってあまり長続きしません。
例えば希少性による大ヒットが前にもありました。白いタイヤキです。
ものすごいヒットした結果、各地に白いタイヤキ屋さんができました。
その結果どうなったのかというと、ブームはすぐにさってしまい、白いタイヤキ屋さんを開業した人は借金を背負ってしまったという話がありました。
なんで白いタイヤキがヒットしたのかというと、これも希少性によってです。
タイヤキは日本全国にありましたが、白いタイヤキは今ままでありませんでした。
その物珍しさから、多くの人が買い求めるんですけど、店舗がたくさんできてしまうと、希少価値がなくなってしまって、売れなくなってしまうのです。
その点、高級食パンは、販売数を制限するなどの戦略をとっているので上手くやっていますが、すでに店舗数はかなり多くなっています。
このサイトによると、高級食パンのお店が名古屋だけで10店舗以上あるそうです。
ここのところ名古屋には高級食パン専門店が一気に増えましたねー。 我が家は食パン好きなので、お店ができるととりあ…
しらべてみると、「乃が美」もブログを書いた時点で全国に133店舗あるそう。
「乃が美」以外にも高級食パンのお店はたくさんあるワケですから、高級食パン市場が飽和しかけている現状があります。
ということで、高級食パンバブルは崩壊前夜なのです。お店が潰れないうちに食べといた方が良いかもしれませんせんね。
それでは大葉せんせいでした。