
そして、夏休みといえば、宿題ですよね。
大葉せんせいも、みんなと同じように夏休みの宿題が終わらなくて、最終日にとりかかった記憶があります。
ですが話に聞くと、今の夏休みの宿題は、大葉せんせいがやっていたときとは、ケタ違いに多いらしいのです。
そんな話を聞くと、大葉せんせい的には、小学生ってかわいそうだなーって感想が出てきます。
というのも、心理学的に考えて、夏休みの宿題をたくさん小学生にやらせるのは、意味がないから。
勉強に対してのやる気をなくしていくだけなんですよね。
今回は、小学生がやる気をなくすだけの夏休みの宿題を出すのをやめて、自分から勉強をしたくなる宿題1つを出しておけばいいよっていう話をします。
そんな自分から勉強したくなるような、究極の宿題とは何でしょうか?
それは、自由研究です。
宿題多すぎる問題
近ごろ、夏休みの宿題の量がハンパないことになっているらしいですよ。
ちょっと前に夏休み宿題代行なんて、サービスが話題になりましたよね。
それもそのはず、今の夏休みの宿題は、親の協力ありきの量になっているんだとか。
親が忙しくて、宿題を手伝えない家庭だと、子供が宿題を終わらせることができないのだそう笑。
だから宿題代行なんてサービスが、はやっているんでしょう笑。
ということで、最近の小学生は、どれくらい宿題の量が多いのでしょう?
調べてみました!
近ごろ、夏休みの宿題はこうなっている
この小学生の親が集まるサイトによれば…
- 音読15日分
- 計算カード15日分
- 鍵盤ハーモニカ15日分
- 絵日記二日分
- 読書20冊
- あさがおの毎日の水やりと種取
- 夏休みの自由研究
- 国語と算数のプリント40枚
もう多すぎ!宿題を出すだけの先生はラクですが、チェックする方は大変なんですよ。
最悪です。特に自由研究は勘弁して欲しい。ほとんど親の宿題ですよね?
これに加えて夏休みって、毎日プールとか、夏季講習がありますからね笑。


こんな変わり種の夏休み宿題も
夏休みの宿題は、進化していて、こんな変わり種の宿題も生まれているらしいです笑。
次男の夏休みの宿題。これを全部やれと…?「あつい」と言わずにすごすって何か意味ある?? pic.twitter.com/LzwkonFVVK
— えでぃー (@eddy_beans43) August 12, 2019
関西の学校に多いらしくて、家族のスキンシップを増やす目的で行われているそう。

なぜこんなに多くの宿題を出すのか?
なんでこんなに宿題が多いのでしょうか?
25歳の大葉せんせいが小学生のときも宿題は多かったですが、ここまで多くはありませんでした。
一説には、2008年のゆとり教育改革から、増えてきたと指摘されています。
なので今の10代後半の人くらいから増えてきたみたいですね。
さらに宿題が増えた直接的な原因は、生徒の成績が、先生の評価になることだと指摘されています。
先生も、自分の評価になるなら、できるだけ宿題を出しますよね。
宿題をやらない子はいますが、真面目な子は全部やってくることを考えて、たくさん宿題を出しているのです。
ただ、大葉せんせいが言いたいのは、宿題を大量に出すのが逆効果ですよってこと!
心理学的に、夏休みの宿題は大量に出さない方がいいのです!
どういうことか、解説していきます。
宿題なんか出さない方がいい
心理学的に考えると、夏休みの宿題をいっぱい出しても、生徒たちの成績は上がりません。
むしろ逆効果なので、宿題を出すのをやめてください!
【理由その1】外発的動機と内発的動機
小学生の親のみなさんは、子供に勉強をして欲しいですよね。
みなさん子供に、「勉強をしろ!」って言うと思いますが、状況によっては逆効果だと明らかになっています。
どんなときに逆効果になるのかというと、みずから勉強をしようと思っている子供に、「勉強をしろ!」と言うと逆効果になるのです。
掃除をしようと思っていたのに、お母さんに「掃除をしなさい」と言われて、やる気がなくなるのと同じ現象です笑。
他人から「やれ」と言われたからやろうと思うことを“外発的動機”呼びます。
それと反対で、自分からやろうとしている思って行動することを“内発的動機”と呼びます。
どちらが、勉強をしたくなる動機なのかは、明らか。
勉強のやる気がみなぎるのは、“内発的動機”の方なのです。
夏休みの宿題は、先生がやれっていうからやる勉強ですよね。
つまり夏休みの宿題は、“外発的動機”になるので、勉強に対するやる気がなくなる宿題なのです。
【理由その2】アンダーマイニング効果
ということで、宿題を大量に出すと、勉強のやる気がなくなるよっていう話をしました。
宿題をたくさん出すと、勉強が外発的動機づけされてしまうのです。
外発的動機づけに加えて、アンダーマイニング効果が追い打ちをかけています。
夏休みの宿題のせいで、勉強が好きじゃなくなる、もう1つ理由があります。
それがアンダーマイニング効果。
みなさんが、子供の親だったとして、子供に大量宿題をやらせるには、どうするでしょうか?
おそらく、ルールを決める方法が一般的ですよね。
定番のルールは、宿題やったら、遊びに行っていいとか、お菓子を食べてもいいとか。
これが最悪。アンダーマイニング効果といって、ご褒美をあげると、人はやる気がなくなることが分かっています。
せっかく自発的に勉強をする子でも、ご褒美を用意して、勉強させることで、勉強に対してやる気がなくなってしまうのです。
夏休みの宿題をたくさん出しては、いけない理由は2つ。
[box class=”blue_box” title=”夏休みの宿題をたくさん出しては、いけない理由”]
- 外発的な動機づけによって、勉強に対して、やる気をなくす。
- さらにアンダーマイニング効果によっても、勉強に対して、やる気をなくす。
夏休みの宿題は、勉強のやる気をなくす二重苦なのです
夏休みの宿題は自由研究1本でいい
ということで、勉強は内発的動機によって、行われるべきなんですけど、どうしたら内発的動機で勉強をしてもらえるんでしょうか?
それは、“究極の内発的動機づけ”にもとづいた勉強をさせればいいんです。
究極の内発的動機づけとは何かというと、自由研究のこと!
自由研究は、テーマが自由なので、自分でテーマを決めますよね。
さらに、どうやって研究を進めるのかも、子供が考える必要があります。
つまり、自由研究は「これをやれ」と言われたからやる、プリントなどの他の宿題とは、方向性が全く違う宿題なのです。
自由研究は、テーマは子供が好きに決められるため、内発的動機づけによって行われるのです!
ゲームが好きな子なら、テーマは「歴代ゲームのCGでつかわるポリゴン数の移り変わり」でもいいですし。
野球が好きなら、テーマは「プロ野球選手が、ホームランを打ったときのフォーム分析」でもいいわけです。

しかも自由研究は、本気で研究したら、かなり大変なので、宿題を自由研究1本にしぼっても、子供たちがヒマを持て余すこともないでしょう。
ただし、自由研究のテーマを決めるのは、先生や大人が手伝ってあげる必要はあると思いますが。
子供たちは、自由研究をしていて、知識が足りない部分は調べようとしますよね。
つまり、自由研究から生まれる知識欲は、内発的動機づけから生まれた勉強意欲なので、自発的に勉強がやりたくなるはずです。
そうすれば、時間を持て余した小学生は、自分からずっと勉強をするようになるでしょう。
【まとめ】夏休みの宿題は、自由研究1本でいい
最近の小学生は大変ですよね。夏休みの宿題が、かなり多くなっているみたいです。
なぜ宿題が多くなっているのかというと、先生が評価を気にして、宿題を多くしている傾向があるらしいのです。
生徒の成績が先生の評価ですからね。
ですが、心理学的にいうと、たくさんの宿題は意味がありません。
子供たちが、勉強のやる気をなくしてしまうだけなのです。
じゃあ子供たちに勉強を自主的にやらせるには、どうしたらいいのかというと、それが自由研究。
自由研究を子供にやらせれば、あとは“内発的動機づけ”によって、勝手に勉強を始めるよって話をしました。
小学生の子供を持ったみなさん、子供の宿題を今すぐやめさせてください。
勉強しない子に育ちますよ。
それでは、大葉せんせいでした。